ヨシダ珈琲豆店がオープンした年|2025年10月10日

ヨシダ珈琲豆店 店内様子
目次

いつの間にかオープンしていた「ヨシダ珈琲豆店」

「いつの間にお店できていたんですか?」
「こんなところにお店があったんですね」


店主「いやー実はですね……まだ散らかってる所があるんですが
……お叱り覚悟で開けちゃったんです」と笑いながら伝える夫の龍太さん。


そんな会話を何度もしたオープン年の2025年。


私は、まだ置きっぱなしの段ボールが店内に残る
年末の店内を眺めながら思いました。



こんな状態の時からお店に来てくれて、本当にありがとうございます


実際に足を運んでお店に来てくれた人、
ブログやインスタを見てくれた人、
気にかけてくれる人、


私たちに関わってくださる皆さんに感謝の気持ちを残しておくことで


2025年10月10日ヨシダ珈琲豆店は
感謝からスタートした日だった」なと
いつでも思い出して初心に帰れるんじゃないかと思いました。

同時に、夫の龍太さんへのエールを込めた手紙でもあります。


今回のブログを読む人に、感謝もありますが

・家族で何かをスタートしようとしている方
・一歩踏み出そうとしている方
・どうパートナーをサポートしたらいいか悩む人

そんな人にも、そっと寄り添うものになったら嬉しいです。
(私もサポートの最中なので、同じような境遇の人とお話しできたら単純に嬉しいです)

珈琲の匂いがする日々|オープンを決意した日々の出来事。

ヨシダ珈琲豆店がオープンする約1年前、2024年の年末。
お家で夕ご飯も済ませ、食後のコーヒーを飲んでいる時。

「来年の今頃は、
お店をオープンしていたいな」

そう龍太さんが呟いたのを覚えています。

実は今、ヨシダ珈琲豆店として使っている店舗は、
龍太さんのお父さんが子どもの頃を過ごした場所。


古くなった建物を店舗として利用できるように
改装工事をしたのは、まだ私たちが結婚する前のこと。


結婚を決め奈良に越してきた後、
龍太さんにその店舗が託されたものの
「何をするか」が定まらず、悩みながら自分たちにできる事の
模索を続ける日々。


その模索の日々で、いい出会いを経て決めたのが
珈琲豆屋さんをする」という事でした。


そう決めてから
私が見ていて「体調を崩さないかな……」と心配になるペースで
焙煎の勉強にのめ込む龍太さん。


毎日焙煎の動画を見ては、
実際にやってみるを繰り返し
夜遅くまでパソコンや本を開いて、
知識と技術を吸収しようと勉強しているのを、ずっと側で見ていました。

お店で焙煎をして帰ってきた日は
龍太さんの服から珈琲の香ばしい、いい匂いがしていて
すぐに、「今日も焙煎してきたんだな」とわかりました。

そんな時、玄関までパパを迎えに行った娘のあかりが
ママー!パパから珈琲の匂いするよー!
と、目をキラキラさせて報告してくれました。


ママが喜ぶ匂いだからと
嬉しそうに報告してくれるあかりと、
服に染み込んだ珈琲の匂いが、私はとても好きでした。

どんどんお店ができていく|思いが一つ一つ形になっていく日々

2025年の夏前。
いよいよお店の1階を、珈琲豆屋として使うために一部改装することになりました。


「工事は、この地域の方にお願いしたい」

奈良の転害門前でこれから生きていくからこそ、
地域で関わりのある方と一緒にお店を作っていきたいというのが、
龍太さんの強いこだわりでした。


そんな想いのもと、ご縁があってお願いしたのが、
店舗のすぐ近くに事務所がある
飯田工務店」さん。


予算も限られる中、お店を作る為にクリアしなければいけない
課題がいくつかありました。


・焙煎機を設置する場所の確保
・2階のリラクゼーション空間に、1階の音が響きすぎない工夫
・既存のトイレを移動し、庭への導線を確保すること



これらの難題を解決するため、
お店の内装を手がけてくれるデザイナーさん、大工の飯田さん、
そして龍太さんの4人で図面を囲み、打ち合わせを重ねました。


プロからの提案は、
私たち夫婦の素人考えでは思い浮かばないアイデアばかりで
一つひとつの悩みに寄り添い、力を貸してくださいました。



そして夏になり、いよいよ工事が本格スタート。
少しずつ変わっていくお店の姿に、いよいよ感が高まります。

1階の工事期間中、龍太さんは2階の一角で焙煎を継続。

焙煎機と焙煎した豆を入れた袋


暑い中作業をしてくださる飯田さんへのリスペクトと
感謝の気持ちを込めて、
自分で焙煎した淹れたての珈琲をタンブラーに入れ、毎日差し入れをしていました。

コーヒーを淹れたタンブラー


色んなコーヒーを差し入れさせてもらっている中で
大工の飯田さんが

「美味しい!」と
言ってくれたブレンドが
我が家では「イイダブレンド」として親しまれ
龍太さんが「いつかお店のメニューとして正式に出したい」と大切に温めている思い入れ深い味の一つです。



大きな壁の撤去と天井の改装工事がひと段落しそうな頃、
「お店に使う床材を決めてください」
飯田さんにそう言われ、


「急いで決めたいけれど、パンフレットを見ただけだとイメージが分かない」
そう思い私たちは急いで予約を取り
龍太さんと2人で大阪にあるサンプルショップへ向かいました。

ズラリと並ぶ、膨大な種類の床材。

その中から「これがいいんじゃない?」龍太さんと2人で
候補に並べたサンプルが、
「これね。わかる、わかる!」と共通していて

「私たちの感覚って、やっぱり似てるね」
忙しい日々の中、こうして大切な感覚を共有できている喜びは
疲れを緩和してくれました。

こうして、電気、水道、キッチン設置など、たくさんのプロの方々の力を借りながら、
一つ一つ確実にお店は形になって行きました。

3人でペンキを塗った日|家族と一緒に作り上げた場所にしたい

あかりの夏休みが終わった2025年の8月末。
お店もプロの大工さんに入ってもらう段階はほぼ終わり、
いよいよ自分たちで仕上げや準備をする段階になりました。

そんな夏のある日、龍太さんが私とあかりに言いました。

(お店の)ペンキ塗りを一緒にしてくれないかな?

その言葉に、龍太さんが
「このお店を、家族と一緒に作り上げた場所にしたいんだな」という
想いが伝わってきました。


いいよー!」と
私もあかりも、もちろん即答でOK!

まだ暑さの残る夏の日。
冷たい麦茶を水筒に入れて3人で店舗のペンキ塗りスタートです。

ヨシダ珈琲豆店 開店準備 テープ貼り


下地が周りに飛び散らないよう部屋全体にシートを敷き、
テープで養生していきます。
この時に大活躍したのが、体が小さいあかり!

カウンターの下など、狭い場所にもスッと入って
上手にテープを貼ってくれました。

ペンキを塗る前の下地を塗る時も、小さいあかりは大活躍。

私はというと、テープの貼り方が不器用で
ペンキの下地がちょっとはみ出しちゃうアクシデント……。


「ごめんね」と伝えると。

「かまわない」と笑ってくれて
ホッとしました。

ヨシダ珈琲豆店 開店準備 ママとあかりのペンキ塗り

ペンキを塗る前の下地を、3人でせっせと塗っていきます。

ヨシダ珈琲豆店 オープン前 ペンキ塗り風景
ヨシダ珈琲豆店 開店準備 並んだ3人の水筒


店内に好きな音楽を流しながら作業するのが、
私もあかりも楽しくて
何よりも龍太さんが家族でお店を作っている時間をすごく嬉しそうにしていて、
いい時間でした。

ペンキの下地が乾かないと次の作業に移れないので
ここで一旦作業は終了。


作業の後、まだ物がほとんど置かれていない広い店内で
私とあかりは突然のダンスバトルタイム!

なんでそんなことを急にしたのかは覚えていないけど
なんか、テンションがあがっていたんだと思います。


当時ハマっていたインド映画「RRR」の
ナートゥダンスの音楽をかけてダンスバトルです!

ヨシダ珈琲豆店 開店準備休憩中 ダンスバトル

ダンスバトル中、あかりの目はランラン!
(そうか、言葉が通じない人同士がダンスバトルをする意味が何となく
わかったぞ……。目を見たら相手がどんな人柄か、本気か……わかるぞ!)

変な悟りめいた気づきがありつつ、
私は疲れて床に倒れ込み、あかりが
「イエェーー!」と喜んでダンスバトルは終了。


お店作りと、本気のダンスバトルで汗をかき、
全員の作業が終わった後
龍太さんの提案で
お店のすぐ近くにあるテガイモンカフェさんに休憩へ。

テガイモンカフェは
美味しいフレッシュジュースがが飲める大好きなお店。
たくさん動いた後のジュースが、じんわりと体に沁みわたりました。

あかりが店内に居合わせたマダムと
まるで大人同士のように対等におしゃべりしていたのも、
いい思い出です。

奈良 テガイモンカフェ フルーツポンチ

綺麗なフルーツポンチをすごく気に入っていて、
龍太さんはその夏に、2回頼んで飲んでそう。

オープン前の、余裕のなさ|クールダウンは大事な時間

振り返ると、お店のオープン予定日が近づいてきた頃が、
いちばん大変な時期でした。

オープン予定日が近づいてくると
「やらなければならないこと」が山積みで
お互い気持ちに余裕がなくなり
喧嘩してしまう時もありました。

どちらが悪いとかは無くて、
お互い真剣だからこそぶつかる。


真剣だからこそ本音が聞けるケンカは
しんどいけれど、嫌ではありませんでした。

時間を置いてお互い冷静になると、
仲直り用に龍太さんがケーキを買ってきてくれて


突然のケーキにあかりが
「え、何で!?」と驚きながらも
嬉しそうな笑顔に2人で笑いました。

オープン前の応援|敵になることはない。私とあかりは味方だよ。

お店がオープンする前
あかりは龍太さんに2つの大きなプレゼントをしました。

1つ目は、今でもお店に大切に飾っている看板。

ヨシダ珈琲豆店 あかり手作りPOP


「こーひーを、まいにちつくってきました。
まさにきょう、そのこーひーをうるのです。
ぜひのんでみてくださいね」

パパが毎日珈琲を淹れているのを見ていたから
出てきた言葉。
子供の、嘘のない言葉が龍太さんの毎日を肯定していました。




そして2つ目は
あかり特製の「スターウォーズTシャツ!」
2025年の夏休み、家族みんなで全シーズンを一気に観た思い出のスターウォーズを
あかりが通っているアトリエでTシャツ作りをした時に、パパの為に作ってくれました。

あかり特製のスターウォーズTシャツ

あかりがどれだけ龍太さんを応援しているか、
作ってくれた作品に溢れ出ていました。

疲れた時は
「ほわちゃーー!!」とマッサージしてくれたあかり。

ヨシダ珈琲豆店がオープンした日|2025年10月10日

「どんなにおしかりを受けてもいいから、とにかく決めた日に店を開けよう」
龍太さんが覚悟を決めて
作業途中の一画を残しながらも
オープンした10月10日。

オープン初日は
あかりがパパ用に作ってくれた
「一張羅」のTシャツを着て出勤。

あかりも「パパがこんなに気に入ってくれた!」と嬉しそうでした。

ヨシダ珈琲豆店 オープン当日

この日は特に宣伝もしていないのに
開店準備をしていることを知ってくださっていた方が訪ねてきてくれたり
お花をくれたりと
驚きと共に、ありがたすぎて感謝の気持ちが溢れました。

いただいたお花の一部は一つにまとめてスワッグにし、
今でもお店をやさしく見守る「お守り」のようになっています。

ヨシダ珈琲豆店 店内 ユーカリの葉スワッグ

オープンからその後|感謝を積み重ねていく日々

オープンしてから日が経つにつれて
お店に訪れる人が少しずつ増えてきました。

ブラックコーヒーが飲めない、苦手だと申し訳なさそうに言うお客様に

おきゃくさんの好きを探すお手伝いをするのが仕事ですから

そう言って笑顔で楽しそうに好みを聞きながら
相手が好きそうな豆を提案していました。


オススメしたコーヒーを一口飲んだ瞬間
「……美味しい!」とお客様の表情がほころんだ瞬間
お互いが嬉しそうで、私も見ていてほっこりします。


「いろんな豆の個性を楽しんで欲しい」
それが龍太さんの珈琲豆屋としての願いです。
 

ある日。
2階で私が施術をしていると
1階で焙煎され始めたコーヒー豆のふわっと、甘い匂いが届きました。

「いい匂い」と
お客さんと一緒に、その匂いを楽しんでいます。

「今日、珈琲豆買ってもらえたよ」
「おすすめした珈琲豆、あれでよかったかな……」
「メッセージを添えたいんだけど、何がいいと思う?」
「今日は0人でした」
「今日、○○さん来てくれたよ」


お店から帰宅した龍太さんと、色んな話をします。

お店をしていなければ
出会えない人や出来事があって
その節目や人に関われることを龍太さんは

「誉だね(ほまれだね)」と嬉しそうに言います。


まだまだオープンしてから1年も経たないお店です。
生まれたのお店には、これからも色んなことがあるでしょう。
一つ一つ、丁寧に日々感謝を積み重ねて行きたいです。

ある日ふと、あかりがパパに対して
笑っていてくれれば、それでいいよ」って言っていたけれど
私も、そうだねって思いました。


今までお店に足を運んでくださった皆さま、
そして、これから出会う皆さまへ。

これからも「ヨシダ珈琲豆店」をよろしくお願いいたします。
皆さまと一緒に、「ほっと一息つけるお店」を作っていけたら嬉しいです。





そして、いつも一番近くで頑張ってくれている龍太さん、
本当に、ありがとう。


これからもよろしくお願いします。

ヨシダ珈琲豆店 店主龍太さん 妻のナンシー

おまけ

あかりがパパにプレゼントをしたのは、オープン前だけでなく、オープン後も続きました。
それが、あかり特製手作りバッチ。
フェルトで作られた珈琲と珈琲豆が飾り付けられています。

あかり手作りのフェルトバッチ

制作中にあかりが、「ねえママ、『こーひーまめてん』ってどう漢字で書くの?」と
聞きにきました。
どうするのかな?と見ていたら、「むずかしいなぁ」と言いながらも
紙に一生懸命書いて貼り付けていました。


ちゃんとパパのお店の名前をそのまま書きたくて
頑張って難しい漢字を書いた姿に胸がジーンと温かくなりました。

またある日、あかりと畑でもらってきたハスの葉を持って
「パパのお店に行きたい!」とあかりが提案してくれました。


パパがお仕事中でも
何か素敵なものを見つけたら真っ先に見せたい!と思えるのが
なんだかいいなぁと感じました。

お店も家族の時間も、大事に感謝しながら積み重ねていきたいです。

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