夕飯が全滅した日|ピンチの時ほど愛が出る

バーミヤン 奈良
目次

夕飯の時に起きたアクシデント

みなさん、想像してみてください。

仕事も終えた、1日の終わり。
疲れながらも夕ご飯を作り、ようやく座ってみんなで
ご飯が食べられるぞーとほっとした瞬間を。

テーブルには、お茶碗によそった炊き立てご飯。
出来立てのカニ玉。餡がつやっと光って湯気を立てて待っている。

その日の一押しは、お手製の「黒胡麻豆腐」
美味しくできたので、いつもより多く器によそいました。


作り置きの玉ねぎとにんじんの南蛮漬け、温かい味噌汁もテーブルに。

夕飯風景

写真がなかったので、別日の夕飯の参考写真です。)

「あ、取皿忘れてた」

龍太さんも、あかりも席について
「いただきます」を待っている。

私は数枚のお皿を持って部屋に戻った瞬間。

つるり。

手からお皿が滑り落ちたお皿が

ガシャーーーーーン!!!


お皿が大破。
しかも、料理が全て並んだテーブルの上で木っ端微塵に砕け散ったのです。

「わああぁ!」とあかりがびっくり。
龍太さんは冷静に状況把握。

幸い、誰も怪我をしていません。


「やって……しまった………………」

ここが舞台の上なら、一瞬でスポットライトが消えて暗転している。


今まで見たことないくらい
木っ端微塵に割れたお皿と、ガラスの器。
一口も食べていない料理の上に散らばったガラス片は
食べ物の中に入っていてもおかしくありません。


「うーーーん……」
龍太さんと少し悩んだあと、安全を最優先にして
食卓のご飯は全て捨てることにしました。

「ごめんな」

ぽつりと漏らした龍太さんの一言。
料理を作ってくれた私への労いと、食材を捨ててしまう申し訳なさが滲み出ています。


私がお皿を割ってしまったのが、全部悪いのに。
「ごめんなさい」


ガムテープとコロコロを使いながら
黙々と片付けてくれる龍太さん。
こういう時、龍太さんは絶対に私を責めないんです。


私がフットバスのお湯を床にぶちまけてしまった時も、
植物にあげるお水を床にぶちまけて布団を濡らしてしまった時も
結婚当初、あらゆるペアグラスを割ってしまってシングルグラスにした時も
一度も起こったことがありません。


危なくないように
「ナンシーはあっちに行ってて」と
不器用な私の代わりに、黙々と片付けを進めてくれる。


「怒ったって状況は変わらないし、
今できることをするだけだよ」というスタンスの龍太さん。


私は子供の頃から不器用で、気をつけていても
あらゆるものを手から滑らせて壊し、こぼすを繰り返し
大事に持っていたはずのものは、気がついたら落として無くしていたり。


「バカじゃないの!!」と
何度母親に怒られてきたことか。



結婚して11年。
私の不器用なミスを一度も責めたことがない龍太さん。
その寛容さに、「この人と結婚してよかったな」と心から思うんです。

ミスの直後思わず、
「結婚してください」と言葉が出ていて
「もうしてる」と会話したことも。


そして、そんなパパの背中を見て育っているあかりも
私のミスをびっくりはしても怒ったりしません。


「あかりも何か手伝いたいよ!!」と
お片付けに参戦したくてたまらない様子で
離れたところから強い眼差しでこちらを見ています。

こんなところにセンスが光るのか|新聞紙の靴

「床にまだ小さいガラスがあるかもしれないから、
すり足で歩かないように気をつけて」
(すり足で歩くと、踏んだガラスが皮膚の中にめり込むから)

あかりにパパがアドバイスすると、
ゆっくりと床の安全な部分を歩き、自分の工作スペースへ。
新聞紙を使い、何やら黙々と作成している様子。


数分で、「出来たー!」と現れたあかりの足元を見て
びっくりしました。

新聞紙で作った靴


なんと、新聞紙で「靴」を作って
「これなら危なくないでしょ」とにっこにこ。

「す、すごい…!」
何がすごいって、使い切ったセロハンテープの輪っかを半分に切って
おしゃれなューズストラップ(靴のベルト)風に取り付けていたこと。


「センスありすぎでしょ」


さらに驚きは続きます。

足を守るだけでなく、
歩きながらガラス破片を回収する仕組みも作っていたのです。

新聞紙で作った靴の裏側

新聞紙の裏に、ガムテープが仕込まれている!


ガムテープで見えなくなっていますが、
足の裏にちょうど人の顔が綺麗に出ていて大爆笑。

安全対策、アイデア、デザイン、そしてユーモア。
あかり、100点満点です!!



お皿を食卓に大破して流石にちょっと凹んでいた私の心が
あかりの工作でぽっと明るくなりました。

片付けがひと段落つきそうな頃
「夕飯、どうしよっか」と龍太さん。


正直私の食欲は夕飯直前でガラス大破のダメージであんまりありません。


少しでも、気持ちを明るくしようとしてくれたのか、龍太さんが一言。

「バーミヤン行く?」


その言葉を聞いた瞬間、あかりが大興奮。
「え!あの桃のマークのところ!?
行きたい行きたい行きたーーい!!」と大盛り上がり。


「……行こっか」

こうなったら、結果良かったよねと思える
楽しい外食にしよう。

急いで支度を整えて、
みんなで片付け後にバーミヤンに向かいました。

バーミヤンで夕ご飯|人生こういう日もあるよね

バーミヤン 奈良 夕ご飯


車でお店に向かって数分後、無事にバーミヤンに到着。
時間は20時過ぎ。
気持ちが落ち着くと、お腹が空いてくるから不思議。


お店は空いていて
すぐに席を選んで注文スタート。


龍太さんは野菜がたっぷり食べられる「肉野菜炒め」、大ライス
あかりは毎回注文する大好きな「バーミヤンのキッズカレー」
私は大好きな「北京ダック」と「ぷりぷり海老と豆腐入の旨塩煮」を龍太さんとわけわけ。

バーミヤンで夕食


「いただきます!」と
ご飯を食べ始め、お腹も満たされると元気が出てきます。

「奈良に来てから、あんまり中華料理のお店って行ってないね」

まだ結婚する前、龍太さんがよく食べていた中華の定食屋さんの話など
昔話に花が咲きます。

あかりは思いがけない外食で解禁された
ドリンクバーのメロンソーダを嬉しそうに堪能。


穏やかな夕食時間。
ほんの1時間前は大破したガラス片を片していたなんて信じられないくらい
穏やかさ。


すっかりお腹も満たされた後、
3人で車に乗ってお家に帰宅。


私は帰りながら
楽しい時間だけでなく、
急なハプニングでさえ一緒に乗り越えられるなんて
ありがたいなと、しみじみ思いました。


「いい家族だな」
幸せを噛み締めていた時、
隣に座っていたあかりが窓から外を見て


「あ!!おっきな月!!」と
窓の外を指差しました。


見てみると、夜空にぽっかりと綺麗な月が浮かんでいました。


家でご飯食べてたら、見られなかったな。

トラブルがあった日だから余計に
こういうひと時が、愛しく思う夜でした。


【おまけ】

割れた食器とガラスをしまうために出した新聞紙に
後日あかりが何かしてるなーと覗いてみると……

落書きしている…………!

ガッツリ書き込んでるやーん。

センス最高のスリッパを作ったり、クセの強い落書きをしたり。
あかりにかかると何でも面白くなるなと笑いました。

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